アドラー心理学を使った子育て。実践1ヶ月で起きた家庭の変化をまとめてみた

アドラー心理学などから学び、日々悩みながら9歳の娘と2歳、0歳の息子の子育てを実践しています

アドラー心理学 イライラしない、すくすく子育て

論理:アドラー心理学と子育て

【まとめ】アドラー心理学を使った子育て。実践1ヶ月で起きた家庭の変化

更新日:

念願の子ども(娘)が生まれてから3年半。父親としてどのように子育てをしたらいいのか?そもそも父親の役割とは何か?答えが見つけられず親子関係に悩んでいました。

悩んでいても子育てはしなければいけません。必然的に母親への負担とストレスがが大きくなり、夫婦間の喧嘩も多くなっていきました。

しかし、アドラー心理学に出会えたことで、大変だと思っていた子育てが楽しいものに変わりました。それ以外にも次のような効果を感じています。

  • パパが育児に積極的に参加できるようになった
  • 娘が素直になった
  • ママの家庭内のストレスがなくなった
  • 夫婦間のコミュニケーションを円滑にとれるようになった

アドラー心理学を実践することで、子育てや夫婦の関係に好循環が生まれたのです。

この記事では、アドラー心理学の子育てへの応用方法や、出会い、自分、家族へ起こったことの振り返りをしてみようと思います。

アドラー心理学を使った子育てをご紹介

アドラー心理学的な子育てを実践するためには、親であるあなたが変わらなければいけません。そのために、心がけておくべきものをまとめてみます。

  • 操作しようとしない・・・親子の関係は上下関係ではありません
  • 会話をしよう・・・言葉が持つ力を教えてあげよう
  • あまやかさない・・・その課題は誰のものかを考えよう
  • 支援をしよう・・・いつでも支援する用意があることを伝えよう
  • 失敗をしよう・・・失敗は学びのチャンスととらえよう

子育ての目的を定義する

アドラー心理学を勉強することで、子育ての目的が「子どもが自立できるための支援を行うこと」と定義できました。

褒めて伸ばす、褒めない子育て、叱らない子育て、さくらさくらんぼ保育、モンテッソーリ教育など様々な子育て方法がありますが、最終的な目的は「子どもが自立できるための支援を行うこと」です。

最終的な目的を理解しておくことで、表面的な方法論に振り回されることがなくなります。自分の判断軸を持つことができるのです。

親の心がけ

心がけ1.操作しようとしない

たとえ親であっても、子どもを操作することはできません。

代表的な行動は「怒る」ことと「ほめること」です。一見すると、相反する内容に見えますが、どちらの行動も、目的は操作することです。

子どもがおもちゃを片付けないとき、「早く片付けなさい!」と怒って片付けさせようとします。子どもが床をどんどん蹴っているとき、「うるさいからやめなさい!」と怒ってやめさせようとします。

怒られることで、「とりあえず親の怒りが収まるように」と行動をやめるかもしれません。萎縮して思考停止に陥りやめるかもしれません。しかし、明日になれば同じことを繰り返すことになります。

絵を描いたとき、「上手に描けてすごいね!」と褒めることがあります。褒められたことでやる気を出してもっとがんばるかもしれません。しかし、褒められなくなった瞬間にやる気をなくしてしまいます。

褒めることは相手を評価することです。行動の動機が良い評価を受けることになってしまうと、親に依存することになってしまいます。

「怒る」「褒める」ではなく、「感謝」や「共感」をするようにしましょう。

「感謝」や「共感」がアドラー心理学でいうところの勇気づけにつながります。

心がけ2.会話をしよう

子どもには会話をすることで、親の「思い」を伝えましょう。まだ理解できないかな?と思うような年齢でも、子どもは理解しています。

親が怒ることでは子どもに「思い」は伝わりません。その代わりに会話を通じて「思い」を伝えます。

イヤイヤ期の子どもは自分の「思い」を伝えたいのに伝えられないジレンマに陥っています。その結果、感情をあらわにして自分の思いを伝えようとします。ときにはイヤイヤを連発し。ときには怒り。ときには泣いて伝えようとします。

親がそれに反応して、怒っていては何も解決しません。感情だけでは何も伝わらないこと、言葉で伝えてくれれば伝わることを教えてあげましょう。

そのためには、はっきりと子どもに伝える必要があります。感情的になっている状態では話ができないこと。落ち着いてから話に来てくれれば、話を聞く準備ができていること。子どもと一緒に親が感情的になってはいけません。

心がけ3.あまやかさない

「甘やかす」とは、子どもがやるべきことを親が勝手にやってしまうことです。子どもがやるべきことは子どもにやらせるようにしましょう。甘やかすことで、子どもの成長のチャンスを奪ってしまいます。

やるべきことは「課題」と言い換えることもできます。その課題が子どものものか、親のものかを見極める必要があります。見極めるためには、その行動の責任を引き受けるのは誰か?を考えるといいでしょう。その課題は、責任を引き受ける人のものです。

例えば、子どもがおもちゃの片づけをしない場合。片づけをしないことで困るのは子どもです。遊びたいおもちゃが見つからなくなっても親は困りません。親が勝手におもちゃを片付けてはいけません。

心がけ4.支援をしよう

おもちゃを片付けず放置しておけばいいのか?といえばそうではありません。「片付けるの大変だったら、一緒に手伝うからね。」と子どもを支援する準備があることを伝えましょう。

そうすることで、子どもはおもちゃを片付けるのは誰の課題か?ということを理解し、自発的に行動ができるようになっていきます。

子どもが困ったら親に頼ってもいい、という意思表示をしておくことが重要です。実際に頼ってきたときには快く引き受けてあげるようにしましょう。

心がけ5.失敗をしよう

人は失敗から多くのことを学びます。失敗からしか学べないかもしれません。そして、誰しもはじめから上手くできるわけではありません。1回の失敗で学べる人もいれば、3回失敗しないと学べない人もいます。子どもには沢山失敗させましょう。

大人から見ると子どもは危なっかしく見えることがあります。パックに入った牛乳を自分でコップに入れたがるとき。数分後には牛乳がこぼれているシーンの想像がつきます。

そんなときでも、止めるのではなく、やらせてみましょう。牛乳がこぼれたら拭いてもらえばいいのです。そこには、こぼれた牛乳よりもはるかに大きい価値の学びがあるはずです。

生命に危険が及ぶようなことでなければ、積極的にやらせて沢山失敗させてあげましょう。

子どもは親の反応から学ぶ

子どもは周りの人々との係わり合いの中から多くのことを学んでいきます。なかでも親と過ごす時間は長く、その影響を色濃く受けます。

子どもは親からどのようなプロセスで学ぶのでしょうか?次のような3ステップで学んでいきます。

  • 考え行動してみる
  • 結果(親の反応)を見る
  • 学びを得る

子どもは、自分の行動の結果、つまり親がどのような反応をとるかによって学んでいきます。良いことも悪いこともです。

社会では優秀な親の子どもが必ずしも優秀ではない理由はここにあります。子どもは親の真似をして育つのではなく、親の行動の結果から学んで育つのです。

簡単な例をあげましょう。

子どもがコップを倒してしまいました。中に入っていた水がテーブルにこぼれます。着替えたばかりの服は濡れ、床もびちゃびちゃです。

親が慌ててこぼれた水を拭き取ります。「何度言ったらわかるの!ちゃんとコップの置き場所を考えなさいと言ったでしょ!」と怒り、うつむく子どもを立たせて濡れた服を着替えさせます。

一通りの対処が終わると、子どもは「ごめんなさい。次は気を付けます」と謝ってきました。

親の意識としては次のようなものでしょう。

  • イライラ
  • こぼれた水は拭かなければ
  • 早く服を着替えさせなければ風邪をひいてしまう
  • 倒れやすい場所にコップを置かないで欲しい

一方、このやりとりから子どもは何を学ぶでしょう?恐らく次のようなことを学んでいます。

  • 水をこぼすと親が拭いてくれる(自分には拭く能力はない)
  • 水をこぼして服がぬれると親が着替えさせてくれる(自分には着替える能力はないという劣等感を覚える)
  • 水をこぼすと親が怒る
  • 自分は何度言われてもわからない子である
  • 謝れば許してもらえる

まったく伝えたかったことが伝わってませんね。今回の例では、親が一方的に対処してしまっていました。子どもは何も考える必要はありません。ただ、親のイライラの嵐が通りすぎるのを待てばいいだけです。

どうすれば「倒れやすい場所にコップをおかないようにする」ということを学ばせることができたのでしょうか?

そのためには、子どもに考える機会を与える必要があります。

もし、「あー、こぼれちゃったね。どうしよっか?」と質問していたらどうでしょう?きっと子どもは考えるはずです。何も考え付かなくても、水がこぼれてしまったら、自分で何かをしなければいけない、ということは理解するでしょう。

なかなか、返答がなければ、「服も濡れちゃってるね。そのままだと風邪をひいてしまうんじゃない?」と追加の情報提供をしてあげます。

「着替えなきゃだね」なんて答えが返ってくればしめたもので、実際に着替えるように促しましょう。その上で、「なんでこぼれちゃったと思う?」などと話をして自分で考え答えを出させることが重要です。

そうすることで、何か起きたときに自分で考えて進む力を養うことができるのです。

アドラー心理学の子育てにたどり着いたきっかけ

アドラー心理学を子育てに応用しようと思ったのは一冊の本との出合いでした。本との出会いは、いくつかの偶然が重なっています。パパの子育てへの悩み、出張、本を読む時間的余裕、などの偶然が重なりました。

きっかけ1.育児への悩み

3歳になる娘の育児に悩んでいました。正確に言うと、娘が産まれてからの3年間、父親としての責任や自覚から逃げていました。

ここについての詳細は、自己紹介に記載している通りです。

きっかけ2.本好きな上司

7月に、出張することがありました。そのときに、たまたま出張先にいる上司が読んでいた本が「嫌われる勇気―――自己啓発の源流「アドラー」の教え」でした。世間話程度の会話のときに、「今読んでて、いい本だよ」と教えてもらいました。しかし、すぐには読まずそのときは、そんな本があるんだ、程度の認識で終わります。

きっかけ3.たまたま出来た休日の空き時間

8月に入り、丸一日時間が空く日が出来ました。何か本でも読もうと喫茶店へ入ります。Kindleで読むものを探しているとき、思い当たったのが「嫌われる勇気」でした。

時間はたっぷりありました。最初はあまり感じませんでしたが、「怒り」の感情の話あたりから、「これって、育児に使えるのでは?」と思い始めます。アドラー心理学では、「怒り」では相手に気持ちは伝わらないと言い切ります。怒りという感情は勝手に出てしまうものではなく、自分の意思で使っていると考え、相手に思いを伝えるために別の手段を選択できる余地があるといいます。

読み終わった後、最初から見返し、ノートにポイントを書き出してみます。書いたノートを見返してみると、「怒り」「課題の分離」「勇気付け」など子育てに使えそうな方法があふれていました。アドラー心理学と子育て、誕生の瞬間です。

アドラー心理学の影響【自分編】

アドラー心理学は父親としての成長を促し、子育てを楽しいものに変えてくれました。

影響1.ブログを始めることになった

アドラー心理学に影響を受け、ブログを始めました。アドラー心理学は別名「ブログの心理学」です。

嘘です。。。スミマセン。正しくは、別名「勇気の心理学」です。

もともとブログを始めるつもりはありませんでした。では、なぜ始めたか。

喫茶店で本を読んだ数日後、自分なりに子育てのルールを決めました。決めたのは怒りに関する下の2つです。

【関連】「怒り」の感情を使わない
【関連】「怒り」の感情の替わりに、言葉を使う

ちょうど、ママと子育てに関して揉めていたときでした。「自分は今後こう子育てする!」と伝えたかったので、ルールを紙に書き出してママへ見せようとしていました。しかし、実践もせずに見せるだけでは説得力がないと思い、紙を見せるのを踏みとどまります。

自分の中で見える化はしておきたいと思っていたので、ブログという場でまとめることにしました。それが、このブログです。

影響2.育児へ積極的に参加できるようになった

子育てに関しての芯を持つことができました。父親の役割は、

自立し社会と調和がとれる大人になれるよう援助すること

子育てに関する芯を持ち、ルールを決めることにより、色々なシチュエーションで、積極的に解決に向けてかかわることが出来るようになりました。

アドラー心理学の影響【家庭編】

変化1.娘が素直になった

娘が素直に自分の気持ちを表現できるようになりました。以前は、自分の気持ちを上手く伝えられずに、泣くことで表現していました。言葉ではなく、感情に依存します。泣くという感情に対して、パパやママも怒りという感情を使い対応していました。

子育てルールを決めてからは、怒りの感情ではなく、言葉で対応します。そうすることで、娘も言葉で表現することができるようになりました。

また、以前は、「お風呂はママと一緒がいい」と良く言っていました。最近はその言葉も減り、パパがお風呂行こう!というと素直に来てくれることが増えました。なんだか感慨深いです。

パパのお風呂にまつわる悲しい歴史はこちら。

【関連】お風呂はママと一緒がいいようです。。。
【関連】お風呂はママと一緒がいいようです。。。2

変化2.ママの家庭内ストレスがゼロに!

ママの家庭内のストレスがかなり減ったようです。

以前は、子育てに上手くかかわっていないパパに対してストレスを抱えていたようですが、アドラー心理学を育児に導入してからは、パパのことを頼もしく思ってくれているようです。

これが、ずっと続くように精進します。

変化3.ブログが家庭内のコミュニケーションツールの一つになった

ブログを作成して3週間目くらいに、ママにブログの存在を伝えました。どういう反応をするかドキドキでしたが好印象だったようです。

特に言葉ではなかなか言い表せなかった、パパが子育てに対してどう思っているかや、娘と二人のときに何があったかがわかるのがいいみたいです。

かなり良く見てくれているようで、誤字脱字の指摘を良く受けます。。。ちゃんと見返しているんですが結構あるようです。。。このブログの誤字脱字が減ったとき、それはきっとママのおかげです。

アドラー心理学の子育てを1ヶ月実践した総括

アドラー心理学を学び、子育てに反映することで、娘が素直になり、ママの家庭内のストレスがなくなりました!

もし、同じ悩みを抱えていたら、ぜひ子育てにアドラー心理学を取り入れてみてください!

たった千円の本から、自分や家族が大きくかわりました。セミナーへの参加など特別なことは何もしてません。ただ本を読み、子育てへどう取り入れたらいいか考えて実践しただけです。

もし、子育てに悩んでいたら、まずは現状を変えるための一歩を踏み出す勇気を持ちましょう。人に相談する、本を買ってみる、パパの真似事をしてみるなど、自分に出来ることからはじめてみましょう。

最後はアドラーの言葉で締めましょう。今後とも、イライラしない、すくすく子育てをよろしくお願いします。

誰かが始めなければならない。他の人が協力的でないとしても、それはあなたには関係ない。私の助言はこうだ。あなたが始めるべきだ。他の人が協力的であるかどうかなど考えることなく。

アドラー心理学を勉強したい人へお勧めの本のご紹介

アドラー心理学を本から学びたい!という人は、アドラー心理学と子育てを実践するために読んだ本 厳選5冊が参考になると思います。

また、自分が勉強したことをまとめた記事もあるので、参考にしてみてください。
参考:アドラー心理学とは?勇気シリーズを整理してみた。

子育てを楽しみましょう。

子育て奮闘中です。応援の「いいね!」をいただけると泣いて喜びますヽ(^◇^*)/



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