「嫌われる勇気」と「幸せになる勇気」の勇気シリーズを読み直してみたので、アドラー心理学について整理しました。忘れないように、まとめておこうと思います。
本から読み取れる全体概要は下の図の通りです。
人生のタスク
アドラー心理学では、「人生のタスク」が3つあると考えています。人生のタスクとは、人が生きていく上で立ち向かわなければいけないもの、ということもできます。
- 信用を前提とした、仕事のタスク
- 信頼を前提とした、交友のタスク
- 主語が変わる、愛のタスク
いずれも対人関係に関するタスクであり、下に行けば行くほど、関連する人との距離が近くなり、深いものとなっていきます。
仕事のタスクは、「仕事」という1点において結ばれている関係です。条件付きの信用をもとにした関係で結ばれています。ギブ&テイクの「わたしの幸せ」を追求した関係とも言い換えることができます。
詳細はこちら→信用を前提とした、仕事のタスク
交友のタスクは、一切の強制力がない関係です。わたしが、無条件に信頼するところから始まる、ギブ&ギブの「あなたの幸せ」を追求した関係です。
詳細はこちら→信頼を前提とした、交友のタスク
愛のタスクは、何もないところから二人で幸福を築き上げる関係です。仕事や交友のタスクとは視点が異なり、「わたし」でも「あなた」でもなく「わたしたち」が主語になります。
詳細はこちら→主語が変わる、愛のタスク
人生の目標
人生のタスクを通して、行動面と心理面の目標を達成していきます。これらの目標を「共同体感覚」といいます。
【行動面の目標】
- 自立すること(自己受容)
- 社会と調和して暮らせること(他者信頼、他者貢献)
【行動を支える、心理面の目標】
- 能力がある、という意識
- 仲間である、という意識
自立することは、自分の価値を自ら決めていくことができる状態です。ありのままの自分を受け入れ、他者に依存せずに、自分の価値基準で決めることができることを自立といいます。自立することで、他人の人生ではなく、自分の人生を生きることができます。
詳細はこちら→自立すること(自己受容)
また、自立をしつつ、他者を仲間とみなすことが必要になります。そして仲間に対して貢献していると実感することで、幸せを感じることができます。
詳細はこちら→社会と調和して暮らせること(他者信頼、他者貢献)
共同体感覚とは、ありのままの自分を受け入れ、他者を仲間とみなし、貢献することで自分の居場所を実感できる、という感覚といえます。
アドラー心理学が否定するもの
また、アドラー心理学では、次のことを否定しています。それらはすべて自立や社会との調和の妨げになると考えています。
- 原因論
- 褒める、叱る
- 承認要求
原因論は、有名なフロイトが提唱した「物事には何かしらの原因がある」という考え方です。アドラー心理学では、原因論を否定しています。その代わりに「物事には何かしらの目的がある」という立場をとっています。
また、褒める教育や叱る教育をも否定します。誰かに認めてもらいたい、という承認要求すら否定します。特別である必要はなく、ありのままの自分を受け入れることこそ重要といいます。
重要なキーワード
重要なキーワードは次の通りです。
- 目的論
- 教育
- 課題の分離
- 横の関係と勇気づけ
- 劣等感
- 信用と信頼
まとめ
アドラー心理学についてまとめてみましたが、いかがでしたでしょうか?アドラー心理学は、あなたの生活を大きく変えてくれるかもしれません。
詳しく知りたい人は、本を読んでみてください。