夫婦で共有すべき価値観は数多くあります。
結婚とは、相手の価値観を知り、自分の価値観を伝えて、時には妥協して、互いに共通の価値観を持つこと、と言い換えることもできます。
結婚したてのころは、「結婚式」や「新婚旅行」に関する価値観。しばらくすると、「妊娠」や「出産」「育児」「教育」といった家族構成に関するもの。やがて、「住まい選び」や「金銭」「仕事」「老後」など様々な価値観を共有していくことになります。
そんな夫婦の価値観の中でも、最も重要なものは何か?
パッと見るための見出し
人生のバイブル
人生に影響を与えた本は何か?と聞かれた時に真っ先に思い浮かぶのは「モリー先生との火曜日」です。
いつ頃、どのようにその本のことを知ったのか忘れてしまいましたが、初めて読んだその日から、なおパパの「人生のバイブル」となりました。
アドラー心理学とは一切関係ない本ですが、その内容には非常に似通った考え方を随所に見つけることができます。
例えば、アドラー心理学では、「過去でもなく、未来でもなく、“今このとき”を全力で生きなさい」と訴えかけています。モリー先生との火曜日では、「その場に完全に存在しているっていうことが大事。」と表現しています。
身近な例をあげると、誰かと食事をしているときにスマホをいじっている人をよく見かけます。誰かと一緒に居るのに、その人と関係ないことをしている。そうではなくて、誰かと一緒にいるときには、その人とまさに一緒でなければいけない。つまり、その人といる今を大事にして真剣に共有するべきだと訴えています。
夫婦で一緒にいる時。子どもと一緒にいる時。家族と一緒にいる時。あなたは、その場に完全に存在していますか?
「モリー先生との火曜日」とは
そんな「モリー先生との火曜日」ですが、大病を患うモリー・シュワルツ元大学教授と、スポーツライターとして成功をおさめた教え子ミッチ・アルボムの対話形式で進んでいきます。
(「嫌われる勇気」も、賢人と青年の対話形式と、似た構成で話が展開されてますね)
死を宣告された、モリー先生
モリー先生ことモリー・シュワルツは、ALS(筋萎縮性側索硬化症)を患ってしまいます。メジャーリーガーのルー・ゲーリッグ選手が罹患したことから、ルー・ゲーリッグ病としても知られています。最近の人であれば、宇宙兄弟のシャロン博士や、ムッタが思いを寄せるセリカさんの父親が罹患した病気と言った方がわかりやすいかもしれません。
ALSとは、からだの筋肉を動かすための神経が侵されて、徐々にからだが動かせなくなり、最後には呼吸をつかさどる呼吸筋麻痺にて死亡してしまう、今なお原因不明の病気です。
そんな大病を患ったモリー先生は、「希望をなくして生きていくか、それとも残された時間に最善を尽くすか」と悩んだ末に、「こう思った通りに生きよう、少なくとも、生きてみよう」と決意します。
いかに死ぬかを学べば、いかに生きるかも学べる
モリー・シュワルツ
と語るモリー先生が、生きるということについて様々な人と対話をすることになります。
成功をおさめ満ち足りていたはずだった、ミッチ・アルボム
モリー先生の教え子、ミッチ・アルボム。スポーツライターとなり成功をおさめ、モリー先生のことも忘れかけていたある日、大病を患っていることを知ります。どこか満たされない思いを抱えていたミッチは、モリー先生を訪ねてみることに。
そこから、モリー先生の人生をかけた最後の授業が始まります。
授業内容
「人生の意味」というテーマで毎週火曜日に行われる授業は、13回にわたって行われました。
最初の火曜日:世界を語る
第二の火曜日:自分をあわれむこと
第三の火曜日:後悔について
第四の火曜日:死について
第五の金曜日:家族について
第六の火曜日:感情について
第七の火曜日:老いの恐怖
第八の火曜日:かねについて
第九の火曜日:愛はつづく
第十 の火曜日:結婚
第十一の火曜日:今日の文化
第十二の火曜日:許しについて
第十三の火曜日:申し分のない一日モリー先生との火曜日
ノンフィクションで記録されている本書は、モリー先生の美しい生き方を感じることができます。人生で目をそらしてしまいがちな死や、つい忘れがちな大事なもの思い出させてくれる内容となっています。
夫婦の一番重要な価値観とは
冒頭の「夫婦間の価値観の中でも、最も重要なものは何か?」の答えは、第十の火曜日に語られます。
もしあなたが、「自分の結婚が大事なものだ」と思っている場合は、是非本書を読んでみてください。悩んでいたミッチと同じように、人生に愛と活力を受け取ることができると思います。
追伸.
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