お風呂あがりに娘に言った一言、「体拭こうか?」。良かれと思った一言が、娘への介入の言葉でした。
介入ではなく援助を
子どもの課題に介入しない。その代わりに援助を行う。
アドラー心理学では、相手の課題に介入することを良しとしません。課題は、課題の持ち主が解決するものです。他人がとやかくいうことではありません。
放任すればいいのか?といえばそうではありません。子どもが助けを求めてきたときに助ける用意をしておく。助けを求めやすい環境を作ることが重要です。
お風呂あがりに、娘に介入してしまった話
先日ママの実家へ遊びに行きました。大好きな新幹線にのり、ちょっとした旅行気分です。4歳の娘もテンションアップ。ママもパパもテンションアップです。
帰省のときは、パパがお風呂担当です。自宅よりも大きいお風呂。娘と二人で入っても、ゆったりと足を伸ばすことができます。
広いだけでなく、充実したおもちゃもあります。帰省するたびに増えるおもちゃ。今回は魚つりができるおもちゃをゲットしたようです。今まで買ったおもちゃに見向きもしません。自分で魚を釣り。パパが釣るのを妨害し。色々な遊び方を披露します。娘のテンションも最高潮。いつになく楽しそうです。
娘が一人で遊んでいるすきに、パパの髪と体を洗います。洗い終わったら娘の番です。なんとか遊んでいる娘を呼びよせます。ゴシゴシ洗って完了です。
お風呂からでると体をふく必要があります。体を拭くのはママの担当です。娘もママに拭いてもらいたいようです。「ママ―」と呼ぶ娘の声が聞こえます。「マーマー」「まぁーまー」と何度も呼びますが来ないママ。どうやら、遠くにいるようです。
みかねてパパが娘に一言「パパが体拭こうか?」。娘が頭にかぶっていたタオルを取り、拭こうとします。すると、嫌がる娘。せっかく拭いてあげようとしているのに、拒否されるとちょっとイラッとします。
「ママ遠くにいるみたいだから」「パパが拭いてあげるよ」などと話をしても一向に拒否反応を示します。
何度かやり取りしていると娘が「体拭こうか、いわないで。自分から言うから」と言います。どうやら、ママがすぐに来なさそうということをわかっていたようです。娘は体を拭くという課題を、自分のものとして受け止めていました。ママに拭いてもらう。自分で拭く。パパに拭いてもらう。3つの選択肢があります。まずは、ママに拭いてもらうという選択肢を選んでいました。
「自分から言うから」という言葉。自分の課題に介入せずに、援助して欲しいというメッセージのように感じました。「体拭こうか?」と介入の言葉をかけるのではなく、「ママが居ないみたいだけどどうする?」と声をかけてあげれば良かったと思います。
良かれを思っての発言が介入になることも
良かれと思ってかけた言葉「体拭こうか?」。娘にとっては介入の言葉になってしまいました。4歳にもなると、自分で考えられることも増えてきます。親が何かをやってあげるのではなく、子どもがやりたいことを手伝ってあげるような接し方ができればいいと思います。