「オムツトレーニング」「お手伝い」「しつけ」など、子どもを教育する際に、どのようなことに気をつけなければいけないでしょうか?
アドラー心理学では教育について、次のように言っています。
人は失敗を通じてしか学ばない。
失敗を経験させ、
自ら「変わろう」と決断するのを見守るのだ。
教育をするために実践する3つの方法を紹介します。
結末を体験させる
オムツトレーニングの最良の方法は、さっさとオムツを取ってパンツにしてしまうことです。
オムツを使用していると、親の手間がかなり軽減されます。おしっこやウンチをしても、外に漏れることはありません。定期的に親がオムツ替えをするだけでいいのです。
しかし、パンツにすることで、親の手間が劇的に増加します。おしっこやウンチをしてしまえば、外に駄々漏れとなり、周りを汚すことになってしまいます。当然汚れを綺麗にする必要があり、この後片付けをするのが大変なので、なかなかオムツトレーニングをできずに、ずっとオムツをつけている子が結構いるようです。
しかし、オムツを使い続けている限り、オムツを卒業し自分の判断でトイレに行くことは出来ません。
理由は、おしっこやウンチをしてしまったときの違和感や不快感をオムツでは体験することが出来ないからです。つまり、自分がおしっこやウンチをした結末を体験することができないのです。
人は結末を体験することで、何かを学びます。当然その結末を体験できなければ何も学びません。
パンツでお漏らしした不快感を学び、トイレでおしっこした快感を学ぶことで、徐々にオムツからパンツへ移行することができます。
親からすると、パンツにすることは非常に手間が増えて大変なことですが、それを避けていたらいつまでたってもオムツを卒業できません。
できるようになってから任せるのではなく、任せるからできるようになることを覚えておきましょう。
甘やかさない
甘やかすと優しさの違いはなんでしょうか?
「なかなか靴が履けないのを見て、親がはかせてあげる」これは優しさでしょうか、それとも甘やかしでしょうか。
これは、子どもが靴をはく機会を奪う行為です。つまり優しさではなく甘やかしです。甘やかすとは、子どもが自分で何かをするチャンスを奪うことです。
このケースでは、暗黙的に、親がいなければ何も出来ない子というメッセージを子どもに送り、親に依存させていってしまいます。
教育とは、相手が課題を一人で解決できるようにすることです。子どものやるべきことを肩代わりせずに、自分でやる勇気を与えてあげましょう。
また、時間がない時に靴をなかなか履けないと、肩代わりしたくなるときがあります。その場合、肩代わりするのは親のワガママなので、「今日は時間がないから、靴を履かせていい?」とコミュニケーションをとって肩代わりするといいと思います。
判断に迷ったら、この体験を通じて相手は何を学ぶか?を考える
お菓子が食べたいといわれ、「コレが最後ね」と約束してあげるときがあります。それを食べた後、再度お菓子が食べたいと騒ぎ出し、周囲の目やイライラから根負けして、約束を破ってはいけません。
そんなときは、「この体験を通じて相手は何を学ぶか?」と自分に質問してみます。
お菓子の例の場合、子どもは騒ぐことで約束を破っても許してもらえると考えるようになります。一度約束したことは破ってはいけないのです。
子どもに限らず、会社の教育などで判断に迷った場合は、「この体験を通じて相手は何を学ぶか?」を考えてみるといいでしょう。